スパム対策のアップデートが実施されました
こんにちは、ピーシー・ブレインの高山です。
最近の梅雨は急な強雨になることも多いので、「XバンドMPレーダ」をよく使っています。1分ごとの雨の様子も分かるのでとても便利です。アプリもあるので気になる方はチェックしてみてください。
さて、今月もホームページの活用方法を中心とした「WEBマーケティングのヒント」というタイトルで情報をお届けいたします。
スパム対策のアップデートが実施されました
グーグルは、5月に検索エンジンアルゴリズムの変更を実施・適用したことをアナウンスしました。
これは検索エンジンスパムを排除を目的としたもので、2012年4月に初めて導入された通称「ペンギンアップデート」の第2弾です。
低品質なリンクサイトの評価を下げる、検索順位を上げるための有料リンクへのペナルティなどの施策が実行され、今回はそのアルゴリズムを大きく見直したと言われています。
この変更は事前にアナウンスされていて、SEO業界でも注目を集めていました。
さて、このようなアルゴリズムで影響を受けるのは検索順位を上げるために数多くの被リンクを提供している低品質なホームページですが、その一例をお見せしましょう。
右に掲載したページは、誰かに見せるために作られたものではなくて、特定のキーワードでのリンクを提供するだけに作られています。
異なるキーワードでいくつかのリンクが書かれていて、どこかの業者が作為的に作ったものであることが分かります。
ちなみに、グーグルにこのホームページのアドレスを入力しても検索結果に表れません。検索エンジンからは排除されているという状態なのです。
スマートフォン対応を始めるタイミング
先日総務省から発表された「平成24年通信利用動向調査」によれば、スマートフォンの世帯保有数の割合は昨年から20ポイントも急伸し50%に達しています。(パソコンは、逆75.8%に2ポイントダウンしています)
実際、私たちのところにも最近はスマートフォン向けのホームページを作りたいという相談が増えてきています。
これまでのPC用に作られたホームページは、スマートフォンでも見ることができますが、表示はそのまま縮小され、ボタンやリンクなどを指でなぞって操作は使い心地が良いとは言えません。
そこでスマートフォン向けの対応をそろそろ考えるようになるのですが、その前に確認しておくことがあります。
まずは、現状の利用者の状況をチェックしましょう。
ホームページのアクセスに占めるスマートフォン利用者の割合は、アクセス解析を利用することでカンタンに調べることができます。
実際にいくつかのサイトの例を示します。
傾向としては、企業向けサービスを提供している・情報を掲載しているところでは、パソコンからのアクセスがまだまだ多いのに対して、個人向けの商品やサービスを提供しているところでは、スマートフォンからのアクセスの方が多いところもでてきています。上記のケース1、2の場合は、スマートフォンからの利用者が既に半数以上ありスマートフォン対応は必須です。(実際スマートフォンサイトは稼働しています)。
ケース3のような場合は、あまり気にしなくても大丈夫です。ただし、状況の確認は継続しましょう。
そして、ケース4ですが、アクセスの1/3程度がスマートフォンユーザーです。スマートフォン対応を考え始めても良いタイミングです。グラフでは割合はあまり変化していませんが、スマートフォン向けのサイトが準備されるとページビューや利用者が増加することが十分に期待できます。
このように実態を確認しながら計画をたててゆくことをオススメします。
スマートフォンサイトのSEO対策上の注意点
スマートフォン向けのホームページについて、この6月にグーグルから重要なアナウンスがありました。
誤った設定のされたスマートフォン向けサイトの検索結果のランキングを下方に調整するというちょっとショッキングな内容です。(※厳密には内部で管理している検索順位を変更する訳ではなく、PCで検索した場合にはそれまでと同じ順位で表示されます。スマートフォンで検索した場合に、結果を表示するところでランキングを調整するという機構のようです。)
スマートフォンサイトを作成する際に今の時点で比較的多いのは、既存のサイトを含めて全体を見直して作り替えるのではなくて、既にあるPC向けサイトに追加するという方法です。この場合は、スマートフォンからPCサイトにアクセスしたものを対応するスマートフォン向けサイトのページにリダイレクトさせることになります。このリダイレクトの設定の際には、注意が必要です。
不用意に設定しまうと、グーグルが指摘している「設定ミス」と判断されてしまいランキングが下がる可能性があるのです。具体的には以下のようなものをミスとして具体的に挙げていますので、チェックしてみてください。
- 正しくないページに誘導される
PC向けページのアクセスをスマートフォン向けに転送する際に、右図の赤矢印のように全てトップページにリダイレクトするよう設定しているようなケースは間違ったケースとして認識されます。対応するページにリダイレクトするようにしましょう。 - スマートフォンサイトにページがない
PCサイトと1対1に対応したページがない場合で自動的にリダイレクトされるようなケースで発生します。リダイレクトの設定をしっかりとチェックしましょう - 再生できない動画を掲載している
スマートフォンサイトでの動画はFlashではなく対応されている形式を利用しましょう - 表示速度が遅いスマートフォンからのアクセスはPCと比べると通信回線の問題でどうしても表示が遅くなりがちです。一方でスマートフォンユーザーはPCユーザーに比べてもさらにせっかちなので、PC向けのページでも表示が遅いと感じている場合は、サーバーの移転やアップグレードなどの対策も考えましょう。
他にも、「アプリのインストールを促す表示をする」「PC向けサイトとスマートフォン向けサイト間のリンクが不一致」なケースについても問題があると認識されてしまいます。
グーグルは検索エンジン利用者が快適に利用できる状況を好ましいとしています。自らスマートフォンを操作して実際に検索エンジンからホームページにアクセスした時に、不便、違和感を覚えないような操作が実現できているかを確認しておくことが必要です。
スマートフォン向け検索でのランキング変更について(Google) http://goo.gl/8kbX0
ホームページの改ざんに注意!
5月号のニュースレターでもお伝えしたのですが、今年に入ってホームページの改ざんが多発しています。
昨年(平成24年)度と比べても2倍以上のペースで発生している状況で、情報セキュリティ情報を発信しているIPAだけでなく、警察庁でも注意喚起を呼びかけています。
2013年6月のよびかけ(IPA)
https://www.ipa.go.jp/security/txt/2013/06outline.html
ウェブサイト改ざん事案の多発に係る注意喚起について(警察庁)
https://www.npa.go.jp/cyberpolice/detect/pdf/20130524_1.pdf
最近では特定の企業や団体が狙われるのでなく、あらゆる業種・個人を含むあらゆる対象を無差別に狙うようになってきているので他人事ではありません
ところで、ホームページの改ざんと聞くと、サーバーのセキュリティについて注目が集まりがちですが、実はそれだけではないのです。むしろホームページのサーバーやレンタルサーバー会社側でしっかりと管理しているのでセキュリティレベルは高く、外部から侵入することは容易ではありません。
一方で管理しているパソコンなどの端末については、個人に任せのセキュリティ対策で、ウイルス感染したパソコンを経由して改ざんされているケースがかなり多いのです。
特に社内でホームページの更新などを行っている場合は、管理しているパソコンに悪意のあるプログラムなどが仕込まれると、ホームページに接続するためのFTPなどの情報が盗み取られてしまいます。自分たちのホームページが改ざんされるだけでなく、そこにウイルスを仕込まれてしまうと今度は加害者側になってしまいます。
そのようなことにならないためにも、ホームページの管理に利用しているパソコンについては特にしっかりとシステムのアップデートやウイルス対策を行ってください。