Googleの年間検索ランキング
今年の一文字は「暑」となったようですが、あなたのビジネスではどのような文字で表現できる年だったでしょうか?私の周りでは「変化」を意味する言葉で表しているところが多いようでした。
こんにちは、ピーシー・ブレインの高山です。
本年もおつきあいいただきありがとうございました。2011年も引き続きよろしくお願いします。
さて、ホームページの活用方法を中心とした「WEBマーケティングのヒント」というタイトルで、今年最後の情報をお届けいたします。
Contents
Googleの年間検索ランキング
Googleからも2010年の年間検索ランキングが発表になりました。
先行して発表されていたヤフーのランキングと似たような傾向になっていますが、注目は3位の「Facebook」です。
Twitterよりもさらに上位にランクされているのは、Googleとヤフーの利用者の違いだと考えられますが、ソーシャルネットワークの利用者が大きく増えていることは間違いありません。
このランキングでは、ほかにも急上昇キーワード、地域別キーワードなどが掲載されています。
ちなみに、急上昇キーワードの上位は、「iPad」「Xperia」と、今年発売されたスマートフォン・タブレットの製品名となっていることは、注目度の高さをそのまま表しています
Google 年間検索ランキング 2010
http://sites.google.com/site/japanzgeist/
変化するインターネット活用
インターネットの世界では、この2010年は「ソーシャルメディア元年」と評されています。
ソーシャルメディアとは、
「インターネットやウェブに基づく技術を用いて、 ブログやtwitterのつぶやきのような一方向の独り言を多くの人々に伝えることによって、 多数の人々が参加する双方向的な会話へと作り替える。」(Wikipedia)
というものですが、このようなインターネットサービスの登場、普及によってホームページの役割・影響度も変化してきています。
たとえば、ブログやTwitterの普及によって、情報発信の敷居が大きく下がったため、情報更新の頻度は大幅に高くなっています。
また、Youtubeなど動画サイトの一般化などは、これまでのホームページを生かす方向にも、あるいは逆に弱める方向にも働きます。
これまでの購買モデル
さて、これまでの消費者が購買にいたるまでのプロセスは、「AIDA」「AIDMA」と呼ばれるモデルによって説明されマーケティングに利用されています。
AIDMAとは、Attention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)を表しています。
例えば、まず広告や紹介で情報に接した人が、目をひかれて(Attention)、次にそこに書かれたキャッチフレーズやメッセージに興味を抱き(Interest)あなたのホームページにやってきます。
ここまでは、広告や検索エンジンなどの要素が大きくなります。
そして、ホームページに掲載されている情報に目を通します。この段階では、自分が欲しい情報・サービス・商品があるかどうかを探しています。
ここで得られた情報が、役に立ちそう、自分には最適なものであると、判断されれば、この時点で購買への欲求(Desire)をかきたてられることになります。
この後のプロセスで、そのまま購買行動(Action)につながるケースもあれば、一度検討のための時間を取る(記憶する=Memory)というケースもあります。
高額商品・サービス、企業向け製品・サービスなどの場合には、いきなり購買ということは多くないでしょう。
このモデル自体は、インターネット以前からあるものですが、ホームページについても同様にこのモデル基づいて内容を構成した方が効果をあげやすいのです。
ところが、インターネットを当たり前のように利用する最近ではこのモデルにも変化がでてきています。
消費行動の変化
大手広告代理店の電通が発表している「AISAS」と呼ばれるモデルもその一つです。
興味・関心のプロセスまでは同じですが、以降のプロセスに違いがあります。
欲求(Desire)に変わって検索(Search)となり、行動の後に共有(Share)が加わります。
検索エンジンによる情報収集が、大きなポイントとなるといいうことと、購買結果をレビューや評価という形でフィードバックするプロセスに特徴があります。
特にこの「シェア(Share)」と呼ばれるステップは、実際に購入・利用した経験、体験、評価、感想などを他人に対して伝えてゆく役割を持っており、最近の「ソーシャルメディア」の普及で、さらに重要になってきています。
また、ソーシャルメディア上で流通する情報は、従来の検索エンジンを利用した「検索」というプロセス自体にも影響を与えています。
ソーシャルメディアを利用することで、より絞られた、そして最新の情報を容易に入手できるためで、一次情報をソーシャルメディアから入手(Social Filter)するケースが多くなっているためです。
図 消費モデルの変遷 (© GaiaX Co.Ltd.)
検索エンジンとの関係
消費行動の変化のところで説明したようにこれからは検索エンジンの位置づけも変わってきます。
極端なケースでは、検索エンジンを利用せずに共有された情報からホームページへアクセスするようなことも十分起こりえるのです。
Twitter、ブログやFacebookなどでは、信頼関係が比較的構築しやすいので、そこでみかけた“つぶやき”やファンページなどから申込や購買への流れを作ることができるのです。既に米国などではこのような利用方法もかなり増えてきています。
そうなると従来の検索エンジンからの流入だけの想定では対応が不十分なのです。
また、ソーシャルメディアには検索エンジンには無い特長があります。用途によってはこの特徴を活かすことで、相乗効果を期待することができます。
■ソーシャルメディアの特徴
情報の発信・更新がリアルタイム
検索エンジンでは、ホームページの情報を検索可能な状態(インデックス化)にするまでにはタイムラグがあり、その時点で最新の情報が検索されるとは限りませんが、Twitterなどのメディアは発信・更新されたタイミングの情報をリアルタイムに共有することができます。このため店舗型ビジネスとの相性も非常によく、従来のホームページとは違った反応を得ることができます
情報の伝搬が非常に高速
TwitterやFacebookなどでは、最初に発信された一次情報をさらに拡散させる仕組みがあるため、情報が非常に高速に伝搬してゆきます。
関連サービスとの連携
これからのインターネット活用は、ホームページだけでなく、複数のメディア・ツールを利用した方が間違いなく効果があがります。
ただし、あくまでもツールの一つという役割は変わりませんので、販売戦略がベースにあることが大前提です。ツールが戦略に置き換わることはありません。
例えば、話題のソーシャルメディアですが、立ち上げればただちに売上がアップするというような性質のサービスではありません。
人間関係、信頼関係を構築するツールとしては非常に有効ですが、即効力のある集客とは言い難いのです。
集客という点で言えば、現在のインターネットサービスの中でもっとも効果が高いのは、動画です。検索キーワードランキングの1位がYoutubeであることからもおわかりいただけるでしょう。
2011年のインターネットマーケティングでは、今年の流れを引き継いで、「ソーシャルメディア」、「動画」、「スマートフォン」を中心としたサービスの提供、活用事例が多く見られることになるでしょう。
これらの情報については今後もお伝えしてゆきたいと思います。